あなたが作ったハンドメイド作品。いくらで売ってますか?
自分が付けた値段に自信を持てますか?
ハンドメイド作品を販売する時に必ず決めなければならないのが、「作品をいくらで売るか」です。
これは、すべての作家に共通する永遠のお悩みの一つだと思っています。
ちょっと大げさじゃない?
いえいえ、作品の値付けというのは、そのくらい大切なことですよ。
少なくとも私は、新作を出すたびに作品価格は何度も計算して悩みぬきます。
今回は、作品の値段を決める時に押さえておきたいポイントをお伝えします。
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販売価格は「原価+利益」
ハンドメイドに限らず、全ての物やサービスの値段は(ざっくり言えば)「原価+利益」で決まっています。
原価とは、物を作る(またはサービスを提供する)のにかかった費用です。
これを回収出来なければ、売れば売るほど赤字になります。
利益がなければ、物を売ってもお金は増えません。
原価1000円の商品を1000円で売っても、手元には何も残りません。
会社なら従業員の給料や社会保険を払えないし、自営業なら日々食べていけませんよね。
ハンドメイドにおける原価
ハンドメイドの大規模イベントの後、SNS上では「お客さんに『これ原価〇〇円くらいしかかかってないでしょ!値段が高すぎる!』と言われてショックだった」といった投稿をよく見かけます。
酷いこと言う人もいるのね…
文脈からすると、ここでお客さん(?)が指摘する「原価」というのは材料費の事ですよね。
でも、待ってください。
ハンドメイド作品においては、原価=材料費ではないのです。
あなたの作品の正しい原価は、以下のような物の合計でできています。
- 材料費
- 梱包資材費
- 販売手数料
- あなたの時給
それぞれについて、もう少し詳しく見てみましょう。
絶対死守する!材料費
原価と言われてまずイメージするのは材料費ですね。
今は必要な材料の大半がインターネットで購入できる時代。
少し頑張って調べれば、先ほどのお客さん(?)のように材料費を言い当てる事ができるかもしれません。
(実際には表面に見えないパーツにも結構な費用がかかっているので、ピタリ賞は難しいと思います)
まずは材料費を回収しなければ売るだけで赤字になります。
塵も積もれば…梱包資材費
ネット販売では、作品が売れたらお客様に発送します。
箱や封筒、緩衝材、商品パッケージ、ショップカード……など、作品そのもの以外にも多くの物を使いますね。
対面販売でも、お客様に裸のままの作品を手渡したりしないですよね?
必ず何かしらのパッケージをして、必要であれば袋などに入れてお渡しします。
こちらも、名刺やショップカードも添えますね。
その一つ一つはそれぞれ数円程度かもしれませんが、作品が売れる度に必ず発生する費用です。
忘れずに計上しましょう。
見落としがちな販売手数料
ハンドメイドマーケットもフリマサイトやオークションも、作品が売れた時に販売手数料がかかります。
金額はだいたい商品価格の10%前後。
委託販売だと、20%〜30%くらいのお店が多いですね。
イベントだと、個別の手数料はなくても出店料がかかります。
年間にするとかなり大きな金額になります。
きちんと計算に入れていないと、最終的な利益を大きく圧迫します。
いただくのは悪じゃない!あなたの人件費
ハンドメイド作家さんの中には、作業工賃(自分の人件費)をいただく事に抵抗感や罪悪感を抱く人もいるようです。
元々趣味で始めた物だから。
好きでやってる事だから。
そんな風に、人件費を計上するのをためらっていませんか?
はっきり言います。
あなたが時給分のお金をいただくのは、まったく悪い事ではありません!
対価をいただくだけの働きをしているのだから、遠慮なくもらってください!
どうしても貰いたくない!という主義の人に無理強いはしませんが、あなたが制作に費やした分の時間給は、利益パートではなく、必ず回収する原価パートに含まれていると考えてください。
時給の金額は自分で決めてOKです。
金額に根拠があるなら高めでも構いません。
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だったら…
私は自給2500円の女よ!!
ハンドメイド初心者にしては随分強気ですね…。
もうちょっと現実的な数字でいきましょうか。
ピンとこない人は、お住まいの都道府県の最低賃金を参考にして、それを下回らないように設定しましょう。
これらがすべて「原価」です
ここまでの合計が、あなたの作品の「原価」になります。
試しに、あなたの代表作で計算をしてみてください。
計算できました?
その金額、高いと思いますか?
実際の商品価格は、この金額にさらに利益を乗せたものになります。
今、原価を計算してすでに商品価格ギリギリになっていたら、あなたの作品は安すぎるのかもしれませんよ?
利益はいくら貰えばいいの?
利益は好きな金額にしたらいいですよ
ちょっと!マジメに解説してよ!
作品にいくら利益をのせるか、というのは本当に人それぞれ考え方が違うと思います。
1点に大きな利益をのせて少量販売したい人もいれば、できるだけ販売価格を抑えるために利益を小さくして数をこなしたい人もいます。
あなたが利益について迷っているなら、次のように考えてみてください。
利益を得る目的を考える
あなたは、作品を販売して得たお金で何をしたいですか?
家族旅行?自分へのご褒美?子どもの教育費?
それを実現するためには具体的にいくら必要ですか?
「何となくお金が欲しい」ではなく、「〇〇のために××円欲しい」とはっきり言えるくらいに考えてみてください。
例として、私のリアルな事情を公開します
私は、作家活動で得たお金で「子ども2人の習い事費用を払いたい」と思っています。
生活費や幼稚園の月謝は必ず必要なものなので、主人のお給料から出してもらっています。
しかし、習い事に関しては、絶対にやらなければいけない事ではないですよね?
家計に余裕がなければ続けることはできません。
この記事を書いている今現在は、そこまで家計がひっ迫していないので、習い事費もぶっちゃけ主人のお給料から出そうと思えば出せます。
でも今後どうなるかわからないでしょう?
縁起が悪いけど、主人のお給料が急に激減したり、働けなくなってしまうかもしれない。
そんな時に子どもたちが大好きな習い事を真っ先に取り上げるようなことはしたくない。
だから、私がその分を確保したいのです。
ちょっと生々しいわ…(-_-;)
ちょっと話がそれてしまいましたが、こうやって考えると、自分がハンドメイドで(年に/月に)いくら必要なのか見えてきますよね。
そうすれば、それぞれの作品に利益をどれくらい乗せたらいいかがわかりやすくなります。
競合商品の価格を参考にする
自由に価格を決めていいとはいえ、周りの商品と比べて極端に値段が違うと購入してもらいづらくなります。
高すぎても安すぎても、お客様はあなたの作品を手に取ってくれないのです。
競合アイテムの価格を調べる事で、いわゆる相場が見えてきます。
相場は絶対ではありません。
あくまでも参考にしながら、あなたのお客様が求めてくださる最終的な値段を考えましょう。
まとめ
今回は、ハンドメイド作品の値段の決め方を紹介しました。
販売価格を決める際には。原価と利益を考えること。
さらに、原価とは
- 材料費
- 梱包資材費
- 販売手数料
- あなたの時給
からできていることをお伝えしました。
ハンドメイド作品の値段を決める際は、材料費だけに注目しないようにしましょう。
小さな経費も見落とさず、自分が長く活動を続けていけるような価格設定をしましょう。
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